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日経225先物が夜間取引で小幅反発した背景

by 杉山 直樹
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4月3日夜間の日経225先物小幅高

2026年4月3日の夜間取引(ナイト・セッション)において、大阪取引所の日経225先物6月限は小幅高で推移しました。同日の日中取引では日経平均株価が前日比660円高と大幅に反発しており、夜間取引でもその流れを引き継いだ格好です。

足元の日本株市場は、中東情勢の緊迫化と原油価格の高騰という逆風を受けながらも、企業業績の改善期待や米長期金利の低下といった好材料に支えられ、方向感を模索する展開が続いています。本記事では、夜間取引の値動きの背景にある要因と、日経225先物を取り巻く市場環境について解説します。

4月3日の市場動向と夜間取引の位置づけ

日中取引で660円高の大幅反発

4月3日の東京株式市場では、日経平均株価が前営業日比660.22円高の5万3123.49円で取引を終えました。東証33業種のうち32業種が上昇し、下落したのは医薬品の1業種のみという幅広い買いが入る展開でした。

上昇をけん引したのは値がさハイテク株で、アドバンテストやファーストリテイリング、フジクラなどが指数を押し上げました。前日までの下落に対する自律反発狙いの買いや、米長期金利の低下を好感した資金流入が背景にあります。

夜間取引で小幅高を維持

日中取引の大幅反発を受け、夜間取引(ナイト・セッション)に入った日経225先物6月限は、22時時点で前日比80円高の5万3280円と小幅高で推移しました。現物終値の5万3123.49円に対しては156.51円高い水準です。

出来高は2565枚と比較的落ち着いた水準にとどまっており、日中の大幅反発後に積極的に上値を追う動きは限定的だったことがうかがえます。

夜間取引(ナイト・セッション)の仕組み

日経225先物の夜間取引は17時から翌朝6時まで行われます。大阪取引所では、ナイト・セッション開始時から翌営業日の日中取引終了時(15時45分)までを1つの「取引日」として扱います。夜間取引は欧米市場の動向をリアルタイムに反映するため、翌日の日本株市場の方向性を占う指標としても注目されています。

市場を動かす2つの大きなテーマ

中東情勢の緊迫化と原油価格の高騰

2026年春の日本株市場に最も大きな影響を与えているのが、中東情勢の緊迫化です。トランプ米大統領がイランに対して強硬な姿勢を示したことで停戦期待が後退し、WTI原油先物価格は一時110ドルを突破する場面がありました。

イエメンの親イラン武装組織フーシ派の動向も懸念材料として意識されており、エネルギー市場の混乱が一段と深まるとの見方が広がっています。日本はエネルギー資源の多くを中東地域からの輸入に依存しているため、原油高は企業の生産コストを押し上げ、2027年3月期の業績見通しに慎重な影響を与えるとされています。

三井住友DSアセットマネジメントの分析によると、原油価格が数カ月以内に落ち着き従前より高めの水準に定着するベースケースでは、日本株は目先こそボラティリティの高い地合いが続くものの、原油価格の沈静化に伴い直近の下落分を取り戻すとの見通しが示されています。

企業業績の改善と脱デフレ期待

一方で、日本株の中長期的な支援材料として注目されているのが、企業業績の改善と脱デフレの進展です。

野村證券の分析では、2026年度の上場企業の純利益は前年度比で二桁の増益が見込まれています。株価収益率(PER)は標準レンジとされる14倍から16倍の範囲内に収まっており、現在の株価水準が割高とは言い切れない状況です。

また、名目GDP成長率が2025年度、2026年度ともにプラス3%以上と見込まれる中、脱デフレの進展が日本株のバリュエーション(投資尺度)を正当化するとの見方も出ています。金融機関11社への調査では、2026年末の日経平均予想は5万3000円から6万1000円の範囲に分布しており、4年連続の上昇が見込まれています。

中東リスクと生成AI相場回帰の焦点

短期的なリスク要因

当面の最大のリスク要因は、中東情勢のさらなる悪化です。米国とイランの対立がエスカレートした場合、原油価格の一段高を通じて日本株に強い下押し圧力がかかる可能性があります。4月1日には日経平均が一時前営業日比5.3%下落し年初来安値を付ける場面もあり、地政学リスクに対する市場の感応度は高い状態が続いています。

また、先物市場では夜間取引の出来高が限られる中で値動きが増幅される傾向があり、海外発のニュースに対して過度に反応するケースもあるため注意が必要です。

中長期的な見通し

東海東京証券は4月のレポートで、中東情勢の緊迫化による調整を経た後、揉み合いを挟みつつも生成AIブームへの期待から次第に上昇基調に回帰するとの見方を示しています。企業業績の堅調さが確認される決算シーズンを迎えれば、ファンダメンタルズ面からの下支えが強まると期待されています。

日経225先物に映る強弱材料の交錯

4月3日夜間の日経225先物は、日中の大幅反発の流れを引き継ぎ小幅高で推移しました。中東情勢と原油価格の不透明感が短期的な上値を抑える一方、企業業績の改善や脱デフレの進展といった中長期的な好材料も存在しており、市場は強弱材料が交錯する難しい局面にあります。

先物市場の値動きは翌日の現物市場のセンチメントを占う手がかりとなるため、夜間取引の動向にも引き続き注目が集まります。投資判断に際しては、地政学リスクの動向と企業のファンダメンタルズの両面を注視することが重要です。

参考資料:

杉山 直樹

市況・テクニカル分析

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