楽天証券マーケットスピード IIをデイトレで使う|板・歩み値・武蔵と確認点
マーケットスピード II(MARKETSPEED II)は、楽天証券に口座がある人が申請すれば無料で使える、Windows専用の取引ツールです。デイトレードでは、板・チャート・歩み値を1画面にまとめる「個別銘柄」、板の上で注文を出し入れする「武蔵」、条件に合ったときに自動で発注する「アルゴ注文」が中心になります。使う前に、動作環境、ログインの追加認証、国内株式のリアルタイム株価の利用条件を確かめておく必要があります。
使い始める前に確認すること
利用の申請と動作環境
ツールの利用料は無料です(取引そのものには、通常の取引手数料や信用取引の諸費用、特別空売り料などがかかる場合があります)。マーケットスピード II のログイン画面か、ウェブにログインして利用を申請すると、土日も含めて申請した当日から使えます(申請の取消しはできません)。対応はWindowsのみで、Macやタッチパネルには対応していません。Macでは「MARKETSPEED for Mac」、スマートフォンでは「iSPEED」を使います。
| 項目 | 推奨環境 | 必要環境 |
|---|---|---|
| OS | Windows 11 | Windows 11 |
| CPU | Intel i7-3770 3.40GHz(4コア)以上 | Intel Celeron 2.40GHz(2コア)以上 |
| メモリー | 8GB以上 | 4GB以上 |
| ディスクの空き容量 | 5GB以上 | 5GB以上 |
| ディスプレイ | フルHD(1920×1080ピクセル)以上 | SXGA(1280×1024ピクセル)以上 |
| 通信 | 光回線などの高速回線(IPv4)。Wi-Fiより有線LANを推奨 | 同左 |
2026年10月時点で公式サイトに示されている環境です。Mac上でWindowsを動かして使うと動作が重くなる場合がある、と楽天証券は案内しています。機能や動作環境、利用の条件はバージョンアップなどで変更されることがあるため、使う前に公式サイトで最新の内容を確認してください。
ログインの追加認証とリアルタイム株価の条件
楽天証券は2025年6月1日から、ログインIDとパスワードに加えて認証を行うログイン追加認証(多要素認証)を全チャネルで必須にしています。マーケットスピード II には、スマートフォンの生体認証などを使う「楽天証券あんしんログイン」でもログインできます。登録しているメールアドレスと電話番号が使える状態かを、先に確かめておきます。
国内株式のリアルタイム株価にも条件があります。国内株式・外国株式・先物オプション・海外先物のいずれかを保有しているか1年以内に取引がある人、または口座開設から1年以内の人は、手続きなしで使えます(2023年1月から適用されている条件)。どれにも当てはまらない場合は、マーケットスピード II にログインするために、国内株式リアルタイム株価の利用申込み(無料)が必要で、この申込みは自動では更新されず1か月ごとに行います。
口座がなくても、ログイン画面の「ビジター接続」で、前日終値ベースで株価などを表示する機能限定版を試せます。
デイトレードで使う主な画面と機能
個別銘柄:板・チャート・歩み値を1画面で
「個別銘柄」は、1つの銘柄の板、チャート、歩み値に加え、適時開示、株主優待、業績などをタブで切り替えて表示する画面です。板から発注画面を開くことができ、保有している銘柄なら平均取得単価や評価損益も同じ画面で確認できます。日経225やTOPIX、為替、先物などの値動きも並べて表示でき、銘柄は保有銘柄、注文中の銘柄、ランキングなどのリストから切り替えられます。
市況のタブには、当日の累積売買代金を累積出来高で割ったVWAP(売買高加重平均価格)も表示されます(見方はVWAPのガイド)。信用取引で売り建て・買い建てができるかを示す「信用貸借区分」もあり、特別空売り料がかかる銘柄ではその金額が表示されます。
板の数量の見方には決まりがあります。オンラインヘルプによると、売数量・買数量は各値段の指値注文の数量で、成行注文の数量は含みません。売累計・買累計は、寄付き前など成行注文があるときは成行注文の数量も含みます。
フル板と歩み値
「市況情報フル板」では、フル板と歩み値を同時に確認できます。歩み値は、当日の取引ごとの時刻、出来高、約定値をリアルタイムで表示します。フル板は国内株式だけのサービスで、使うには別途、利用の申請が必要です。
チャート
足種は、Tick、1分足から60分足(1・2・3・4・5・10・15・30・60分)、日足、週足、月足から選べます。分足を「日数固定」にすると、寄付きを始点、引けを終点として1日単位で表示できます。テクニカル指標は、移動平均線やボリンジャーバンドなどのトレンド系と、出来高やRSI、MACDなどのオシレータ系があり、それぞれ最大5種類まで重ねて表示できます。
注文中の指値をチャート上にラインで表示し、そのラインをドラッグ&ドロップして指値を訂正することもできます(訂正注文の画面が表示されます)。価格通知(アラート)のラインも引けます。
武蔵:板の上で発注・訂正・取消
「武蔵」は、株数を板の上の値段までドラッグ&ドロップして注文を出す、板発注の画面です。
- 通常の板とフル板を切り替えられ、フル板では気配を最大6,000本まで表示できる(本数が多いと表示に時間がかかる)
- 逆指値注文と、IFD・IFO注文(リンク注文)を板の上から出せる
- 指値の訂正は注文をドラッグ&ドロップ、取消は注文の横の「×」ボタンで行い、全取消のボタンもある
- 板の上にVWAP、始値、前日終値を表示できる
- 信用取引では、注文区分を「新規」「返済」「AS(オートセレクト)」から選ぶ。ASは、建玉がなければ新規、あれば返済の注文を自動で出し分ける
ASを選んで板をクリックして発注すると、確認画面で新規か返済かを確かめられません。取消は市場の状況によって間に合わず、約定することがあります。武蔵ではNISA口座の取引はできません。
環境設定で「注文確認画面」と「注文受付後のメッセージ」を表示なし、「板発注の起動クリック数」をシングルクリック、「板発注時の入力画面」を表示なしにし、取引暗証番号を省略する設定にすると、板を最短1クリックして注文できます。楽天証券は、誤操作に十分注意し、クリック数をダブルクリックにするなど設定内容を確かめるよう呼びかけています。確認の手順を減らすほど、数量や値段を誤った注文がそのまま市場に出やすくなります。
スピードを重視した注文機能
国内株式の機能紹介では、次の注文機能も案内されています。
- スーパークイック注文:数量や執行条件を事前に登録しておき、ザラバ情報の画面から最短ワンクリックで発注する
- エクスプレス注文:価格をワンクリックして新規注文・返済注文を出す。IOC注文で、その価格かそれより有利な価格でその時点で成立する数量だけが約定し、残りは失効する
アルゴ注文
アルゴ注文は、事前に登録した条件に合ったときに自動で発注される機能で、国内株式では「アイスバーグ注文」「スナイパー注文」「トレイリング注文」「リザーブ注文」「リンク注文」があります。条件は楽天証券のサーバーで監視するため、ログアウトしたりパソコンの電源を切ったりしても、条件に合えば注文が執行されます。追加の手数料はかかりません。
使うには、ウェブにログインして「アルゴ注文利用同意書」に同意します。条件を登録した時点では注文を受けたことにならず、余力や残高が足りない場合、注文価格が制限値幅を外れた場合、信用新規売りの価格規制に当たった場合などは、条件に合っても注文が執行されず無効になります。システム障害で執行されなかったり遅れたりしたことによる損害は、原則として約定の取消・訂正の対象になりません。
RSSとOrderBoost
「マーケットスピード II RSS」は、Excelにアドインして使うツールで、国内株式と先物・オプションに対応しています。リアルタイムの市場情報をExcelに取り込み、発注機能を使って自動売買を組むこともできます。ただし、ExcelやVBAの設定ミス、通信状態、入力値の誤りで意図しない注文につながるおそれがあるため、注文内容と動作を十分に確認してから使います。使うときはマーケットスピード II にログインしている必要があり、対応するExcelはOffice 2021、Office 2024、Office 365です。
「OrderBoost」は、フル板の上で自分の注文の位置をバーで示す「注文インジケーター」、指定した値段の注文をすべて一覧にする「板乗り注文一覧」、注文の訂正・取消の回数の表示を加える国内株式向けのサービスです。公式ページでは、1か月間の国内株式の信用取引の約定回数が5回以上になると、達成した日の翌日から翌月末まで使えると案内しており、事前にフル板の申込みも必要です。
動作が重いときの見直し
楽天証券は、表示や処理に時間がかかるときの確認点として、使っていないサブウィンドウを閉じる、ログイン画面の「通信設定」で価格の配信を「1秒間隔更新」に変える、歩み値の取得本数(初期値1,000本)・フル板の気配本数(初期値20本)・チャートの過去データ取得本数(初期値500本)を減らす、推奨環境と回線を確かめる、といった点を挙げています。無料Wi-Fiやテザリングでは、通信環境の条件を満たさない場合があります。
使う前に決めておきたいこと
- 発注の確認をどこまで省くか:1クリック発注は速い反面、誤った注文を止める手順がなくなります
- 損切りの注文をどう置くか:逆指値やIFO注文を使えますが、値動きが速い場面では想定と違う値段で約定したり、約定しなかったりすることがあります
- ツールが使えないときの手段:アルゴ注文の条件はウェブやコールセンターでも取消・照会ができ、スマートフォンのiSPEEDでは登録・訂正もできます
- 一日信用を使うか:楽天証券のいちにち信用の案内では、マーケットスピード II で信用の新規注文を出すときに信用区分を選び、売り建てなら「売建可能数量」と「特別空売り料」を確認する手順が示されています。仕組みと各社の違いは一日信用取引のガイドにまとめています
ツールの機能は、売買の判断や利益を保証するものではありません。この記事は楽天証券の公式情報をもとに機能を説明するもので、特定の証券会社や取引を勧めるものではありません。使うかどうか、どのように取引するかは、ご自身で判断してください。手数料の条件は手数料無料の条件のガイド、ほかの証券会社の取引ツールは証券会社の比較で確認できます。
よくある質問
Q. マーケットスピード II はMacやスマートフォンで使えますか?
A. 使えません。マーケットスピード II はWindows専用のパソコン向けツールで、Macとタッチパネルには対応していません。楽天証券は、Macには「MARKETSPEED for Mac」、スマートフォンやタブレットには「iSPEED」を案内しています。
Q. マーケットスピード II の利用料はかかりますか?
A. 利用料は無料で、ログイン画面かウェブから利用を申請すると、申請した当日から使えます(2026年10月時点)。ただし、国内株式・外国株式・先物オプション・海外先物のいずれかの保有や1年以内の取引がなく、口座開設から1年を過ぎている場合は、ログインするために国内株式リアルタイム株価の利用申込み(無料、1か月ごと)が必要です。フル板も別途の利用申請が必要です。
Q. 楽天証券の口座がなくても試せますか?
A. ログイン画面の「ビジター接続」で、前日終値ベースで株価などを表示する機能限定版を試せます。市況情報や個別チャート、時系列情報など一部の機能に限られます。
Q. 武蔵で1クリックで発注するには、どう設定しますか?
A. 環境設定の武蔵の画面で「注文確認画面」と「注文受付後のメッセージ」を表示なし、「板発注の起動クリック数」をシングルクリック、「板発注時の入力画面」を表示なしにし、注文・約定の設定で取引暗証番号を省略にすると、最短1クリックで発注できます。確認の手順がなくなるため、楽天証券は誤操作に十分注意し、設定内容を確かめるよう呼びかけています。
Q. アルゴ注文は、パソコンを閉じても動きますか?
A. 登録した条件は楽天証券のサーバーで監視されるため、ログアウトしたりパソコンの電源を切ったりしても、条件に合えば注文が執行されます。ただし、余力不足や制限値幅外、信用新規売りの価格規制などに当たると、条件に合っても注文は執行されず無効になります。利用にはアルゴ注文利用同意書への同意が必要です。
出典・参考資料
- マーケットスピード II(楽天証券)(marketspeed.jp)
- ご利用までの準備・推奨環境(マーケットスピード II)(marketspeed.jp)
- ご利用料金・申請方法・ご利用期間(マーケットスピード II)(marketspeed.jp)
- 国内株式(マーケットスピード II)(marketspeed.jp)
- 個別銘柄(マーケットスピード II 機能・特長)(marketspeed.jp)
- 個別銘柄(市況・フル板)(マーケットスピード II オンラインヘルプ)(marketspeed.jp)
- 市況情報フル板(マーケットスピード II オンラインヘルプ)(marketspeed.jp)
- 武蔵(マーケットスピード II オンラインヘルプ)(marketspeed.jp)
- チャート機能(マーケットスピード II オンラインヘルプ)(marketspeed.jp)
- アルゴ注文(マーケットスピード II 機能・特長)(marketspeed.jp)
- OrderBoost(マーケットスピード II 機能・特長)(marketspeed.jp)
- マーケットスピード II RSS(楽天証券)(marketspeed.jp)
- デモアカウントで体験する(マーケットスピード II)(marketspeed.jp)
- 動作が遅いと感じる場合(マーケットスピード II)(marketspeed.jp)
- 国内株式のリアルタイム株価の提供方法を変更します(2023年1月22日~)(楽天証券)(www.rakuten-sec.co.jp)
- 2025年6月1日(日)よりログイン追加認証(多要素認証)が全チャネル必須化(楽天証券)(www.rakuten-sec.co.jp)
- 一般信用取引「いちにち信用」(楽天証券)(www.rakuten-sec.co.jp)
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