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ストップ高の値幅は?東証の値幅制限一覧と計算方法、比例配分の仕組み

by デイトレ.jp 編集部

ストップ高の値段は原則「基準値段+制限値幅」、ストップ安は原則「基準値段−制限値幅」で決まります(計算上ストップ安が1円を下回る場合は1円)。基準値段は通常は前日の終値で、制限値幅は東京証券取引所(東証)が価格帯ごとに定めています。たとえば基準値段が1,000円以上1,500円未満なら制限値幅は上下300円で、基準値段1,200円の銘柄ならストップ高は1,500円、ストップ安は900円です。

値幅制限とは

東証は、1日の売買で株価が動ける幅を、価格の水準に応じて一定に制限しています。この幅が「制限値幅」で、上限の値段まで上がることをストップ高、下限の値段まで下がることをストップ安といいます。制限値幅を超える値段では、その日は売買が成立しません。

基準になる「基準値段」は、通常はその銘柄の前日の終値です。前日の取引が特別気配のまま終わった場合(気配引け)は、その最終気配値段が翌日の基準値段になります。また、株式分割や配当などの権利落ち日には、権利分を調整した値段が基準になることがあります。東証はこのほか、臨時に制限値幅を変更することがあるとしています。

東証の制限値幅一覧(2026年10月時点)

日本取引所グループ(JPX)の「制限値幅」のページを2026年10月6日に確認した、内国株の制限値幅です。JPXの表は「○円未満」の形で示されているため、ここでは範囲がわかるように書き直しています。

基準値段制限値幅(上下)
100円未満30円
100円以上 200円未満50円
200円以上 500円未満80円
500円以上 700円未満100円
700円以上 1,000円未満150円
1,000円以上 1,500円未満300円
1,500円以上 2,000円未満400円
2,000円以上 3,000円未満500円
3,000円以上 5,000円未満700円
5,000円以上 7,000円未満1,000円
7,000円以上 10,000円未満1,500円
10,000円以上 15,000円未満3,000円
15,000円以上 20,000円未満4,000円
20,000円以上 30,000円未満5,000円
30,000円以上 50,000円未満7,000円
50,000円以上 70,000円未満10,000円
70,000円以上 100,000円未満15,000円
100,000円以上 150,000円未満30,000円
150,000円以上 200,000円未満40,000円
200,000円以上 300,000円未満50,000円
300,000円以上 500,000円未満70,000円
500,000円以上 700,000円未満100,000円
700,000円以上 1,000,000円未満150,000円
1,000,000円以上 1,500,000円未満300,000円
1,500,000円以上 2,000,000円未満400,000円
2,000,000円以上 3,000,000円未満500,000円
3,000,000円以上 5,000,000円未満700,000円
5,000,000円以上 7,000,000円未満1,000,000円
7,000,000円以上 10,000,000円未満1,500,000円
10,000,000円以上 15,000,000円未満3,000,000円
15,000,000円以上 20,000,000円未満4,000,000円
20,000,000円以上 30,000,000円未満5,000,000円
30,000,000円以上 50,000,000円未満7,000,000円
50,000,000円以上10,000,000円

制度は改正されることがあるため、取引の前にはJPXのページで最新の表を確認してください。

ストップ高・ストップ安の計算例

以下の基準値段は、説明用の仮の数字です。

基準値段制限値幅ストップ高ストップ安
480円80円560円400円
980円150円1,130円830円
1,000円300円1,300円700円
2,500円500円3,000円2,000円
4,800円700円5,500円4,100円

980円と1,000円のように、価格帯の境目をまたぐと制限値幅は大きく変わります。基準値段が999円なら制限値幅は150円(約15%)ですが、1,000円なら300円(30%)です。値幅の比率は価格帯によって一定ではないため、「ストップ高は何%」と覚えるより、表で確かめるほうが確実です。基準値段を入れて計算するときは値幅制限の計算ツールが使えます。

ストップ高・ストップ安になると何が起きるか

その日はそれ以上の値段で売買できない

ストップ高まで買われると、その値段より上では売買が成立しません。買い注文が売り注文を大きく上回っていると、新たな売り注文が出ない限り約定せず、ストップ高の値段で買いの気配が表示された状態(ストップ高気配)が続きます。いわゆる「張り付き」です。ストップ安では逆に、売りたくても買い手がいなければ売れません。

大引けのストップ配分(比例配分)

ストップ高やストップ安のまま大引けを迎えると、終値を決める売買で「ストップ配分」(比例配分とも呼ばれます)が行われることがあります。終値が成立するには成行注文がすべて約定する必要があるため、成行注文が大量に出ていると通常の方法では終値を決められません。そこで東証は、終値がストップ値段で成立するような場合、次の条件で売買を成立させます。

  • 成行注文を、制限値段の指値注文とみなす
  • ストップ高なら制限値段に1単位以上の売り注文、ストップ安なら1単位以上の買い注文があれば、売買を成立させる

配分は証券会社(取引参加者)ごとに行われます。東証の用語集では、制限値段に注文を出している証券会社ごとに注文数量を合計し、数量の多い証券会社から順に1単位ずつ配る方法が説明されています。

例(仕組みのイメージ・架空の数字):売り注文が3,200株(32単位)、ストップ高の買い注文がX社8万株、Y社5万株、Z社3万株の場合

  • 配る順番は、数量の多いX社→Y社→Z社
  • 100株ずつ順に配ると、3社に10回ずつ(各1,000株)配ったところで残りは2単位
  • 残りの2単位をX社とY社に配り、X社1,100株、Y社1,100株、Z社1,000株になる

各証券会社に割り当てられた株をどの顧客に割り当てるかは、各社の社内ルールで決まります。1単位でも配分できればストップ配分は成立するため、配分を受けられない証券会社が出ることもあり、注文を出していても約定するとは限りません。

翌日の基準値段

ストップ高気配のまま売買が成立せずに取引が終わった場合は、その最終気配値段が翌営業日の基準値段になります。翌日の制限値幅は、その新しい基準値段が属する価格帯で決まります。

制限値幅が拡大されるケース

ストップ高やストップ安で売買がほとんど成立しない状態が続くと、東証は制限値幅を広げます。内国株では、2営業日連続で次の(1)か(2)に当てはまった銘柄について、翌営業日から制限値幅を拡大します。

  • (1)ストップ高(安)となり、ストップ配分も行われず売買高が0株
  • (2)売買高が0株のまま大引けを迎え、大引けでだけストップ高(安)で売買が成立し、かつストップ高(安)の値段に買い(売り)注文が残っている

拡大するのは、ストップ高が続いた場合は上限だけ、ストップ安が続いた場合は下限だけで、幅は通常の4倍です(2020年8月3日からの運用)。

例:2営業日続けて(1)に当てはまり、3営業日目の基準値段が650円になった銘柄では、通常の制限値幅100円のうち上限だけが4倍の400円になり、ストップ高は1,050円、ストップ安は通常どおり550円です(数字は仮のもの)。

拡大のあと、ストップ高(安)以外の値段で売買が成立すると、その翌営業日から通常の制限値幅に戻ります。ストップ値段でしか売買が成立しなかった場合や、売買がないままストップ高(安)気配で終わった場合は、拡大が続きます。(1)(2)に当てはまった銘柄の一覧はJPXの制限値幅のページに毎営業日掲載され、拡大を決めた銘柄はマーケットニュースで知らされます。

ETF、ETN、レバレッジ商品は扱いが異なり、ストップ高(安)の値段で取引を終えた場合に、翌営業日から制限値幅が拡大されます(売買単位が1口の銘柄の値幅下限の拡大を除く)。

値幅制限と特別気配の違い

項目制限値幅特別気配の更新値幅
何の幅か1日に動ける値段の上限・下限直前の値段から、すぐに約定させてよい幅
基準基準値段(通常は前日の終値)直前の約定値段または気配値段
幅の例(基準が1,200円の場合)上下300円上下30円
幅を超える注文が来たときその値段では売買が成立しない特別気配を表示して反対の注文を待ち、約定しなければ3分ごとに気配を更新する

特別気配は、ストップ高・ストップ安に達していなくても、値段が一気に飛びそうなときに表示されます。

デイトレードで値幅制限を意識する場面

  • 損切りができないことがある:ストップ安に張り付くと、売り注文を出しても約定しないことがあります。買った銘柄が急落したときの最悪のケースとして想定しておく必要があります
  • 空売りは踏み上げに注意:ストップ高で買い戻しの注文が約定しないと、損失が翌日以降に持ち越されることがあります(空売りのガイド)
  • 成行注文の扱い:東証は制限値幅の拡大を知らせる際に、成行注文では思わぬ値段で売買が成立することがあると注意を呼びかけています
  • ストップ高の翌日も上がるとは限らない:ストップ高は需給が一方に偏った結果で、翌日の値動きを示すものではありません

この記事は値幅制限の仕組みを説明するもので、ストップ高やストップ安の銘柄の売買を勧めるものではありません。売買するかどうかはご自身で判断してください。取引時間や注文の基本はデイトレードのやり方・始め方にまとめています。

よくある質問

Q. ストップ高の値段はどうやって計算しますか?

A. 基準値段(通常は前日の終値)に、その基準値段が属する価格帯の制限値幅を足します。たとえば基準値段が1,200円なら制限値幅は300円で、ストップ高は1,500円、ストップ安は900円です。

Q. ストップ高で買い注文を出せば買えますか?

A. 売り注文が出なければ約定しません。大引けにストップ配分が行われても、東証は証券会社ごとに株数を割り当て、その先の顧客への割り当ては各証券会社のルールで決まるため、注文を出していても約定しないことがあります。

Q. 制限値幅が拡大されるのはどんなときですか?

A. 東証の内国株では、ストップ高(安)のままストップ配分もなく売買高が0株だった日や、大引けにだけストップ高(安)で売買が成立してその値段に注文が残った日が2営業日続くと、翌営業日から上限(下限)の制限値幅が通常の4倍に拡大されます。ストップ値段以外の値段で売買が成立すると、その翌営業日から通常の値幅に戻ります。

Q. 制限値幅の表は変わることがありますか?

A. 表は東証が定めたもので、制度改正で変わる可能性があります。また東証は、臨時に制限値幅を変更することがあるとしており、拡大の対象になった銘柄はマーケットニュースなどで公表されます。取引の前にはJPXのページで最新の内容を確認してください。

Q. ストップ高と特別気配の違いは何ですか?

A. ストップ高は1日の値動きの上限で、基準値段から制限値幅だけ上の値段です。特別気配は、直前の値段から一定の幅(更新値幅)を超えて約定しそうなときに、すぐには約定させずに気配を表示して反対の注文を呼び込む仕組みで、ストップ高に達していなくても表示されます。

出典・参考資料

「板・注文の仕組み」のほかのガイド

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