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デイトレーダーの1日の流れと「年収」の逆算|2026年の立会日数242日で割る

by デイトレ.jp 編集部

「デイトレーダー」で検索すると、1日の流れと年収がセットで出てきます。1日の流れは取引所の時間割なので一次情報で確定できますが、年収のほうは公的統計に項目がありません。この記事では、確定できる側(時間割と立会日数)を先に固めて、確定できない側(年収)はそこから逆算する形に置き換えます。

「デイトレード」の定義

野村證券の証券用語解説集は、デイトレードをこう説明しています。

株式、株価指数先物取引、外国為替証拠金取引(FX)などで、1日の取引時間中に売買を完結し翌日にポジションを持ちこさない取引手法。

日本取引所グループの用語集は、同じ売買を「日計り商い」と呼んでいます。重要なのは「翌日に持ち込まない」という条件が入っていることで、ここから1日の流れが決まります。持ち越さないなら、建てた玉はその日の立会時間内に閉じる必要があり、作業時間の上限は取引所の時間割で決まります。

1日の時間割は取引所が決めている

日本取引所グループの「売買立会時(立会時間)」によれば、

売買立会は、午前立会(通称、前場(ぜんば))と午後立会(通称、後場(ごば))に分けられ、その売買立会時は、午前立会は9時から11時30分まで、午後立会は12時30分から15時30分までとなっています。また、午前立会は8時から、午後立会は12時5分から注文を受け付けています。

この2文から、1日の枠は次のように決まります。

時刻何が起きるか区分
8:00午前立会の注文受付が始まる(板には並ぶが約定しない)注文受付
9:00寄り付き。始値が決まる(寄り付きとは)前場 開始
9:00〜11:30前場 150分立会時間
11:30前引け前場 終了
12:05午後立会の注文受付が始まる注文受付
12:30後場寄り後場 開始
12:30〜15:30後場 180分立会時間
15:30大引け。持ち越さないなら、ここまでに閉じる後場 終了

立会時間は 150 + 180 = 330分、注文を出せる時間は前場 8:00〜11:30 の210分と後場 12:05〜15:30 の205分で 415分 です。5分足なら1日 66本、1分足なら 330本 です。

休業日については同じページが「土曜日/日曜日/国民の祝日及び休日/1月1日から1月3日まで/12月31日」と列挙しています。

2026年の立会日数を数える

「年収」を割るには、1年に何日あるかが要ります。日本取引所グループの「営業時間・休業日一覧」に載っている2026年の休業日(元日・1月2日・1月3日・成人の日・建国記念の日・天皇誕生日・春分の日・昭和の日・憲法記念日・みどりの日・こどもの日・振替休日・海の日・山の日・敬老の日・9月22日の休日・秋分の日・スポーツの日・文化の日・勤労感謝の日・12月31日)のうち、土日と重なっていない=平日を1日つぶすものは 19日です。

2026年の平日(月〜金)は 261日なので、

261日 − 19日 = 242日

が2026年の立会日数です。月別では次のようにばらけます。

月立会日数月立会日数
1月19日7月22日
2月18日8月20日
3月21日9月19日
4月21日10月21日
5月18日11月19日
6月22日12月22日

最多の6月・7月・12月(22日)と最少の2月(18日)では**4日=22%**の差があります。「月◯万円」を固定目標に置くと、2月と7月で1日あたりの必要額が変わります。

年間の立会時間は 330分 × 242日 = 79,860分 = 1,331時間です。注文受付時間で数えても 415分 × 242日 = 1,674時間で、どちらも年間2,000時間前後のフルタイム労働より短い枠です。板を見ていない時間(銘柄選び・記録・確定申告の準備)はこの枠の外にあります。

「年収」は統計にない

結論から書くと、「デイトレーダーの年収」という項目は公的統計にありません。

  • 職業分類としての集計がない(会社員の職種別賃金のような統計の対象になっていない)
  • 証券会社は顧客の損益を個人別に公表していない
  • 口座数や売買代金は公表されていても、「いくら儲かったか」の分布は公表されていない

したがって、この記事では平均値を示しません。代わりに、手取りの目標額から1日あたりの必要額を割り戻す形にします。これは統計ではなく割り算なので、前提を書いておけば誰でも検算できます。

税引前に戻してから242日で割る

上場株式等の譲渡益は申告分離課税で、税率は 20.315%(所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%)です(国税庁 No.1463)。手取りで欲しい額は、先に税引前へ戻します。

手取り目標税引前の譲渡益1立会日あたり(242日)100株1回での値幅1日5回に分けた1回
3,000,000円3,764,824円15,557円156円31円
6,000,000円7,529,648円31,114円311円62円
10,000,000円12,549,413円51,857円519円104円

右の2列は、売買単位100株(日本取引所グループの売買単位は100株)で必要額をそのまま値幅に直したものです。手取り600万円なら「100株の売買で毎営業日311円の値幅を純額で取る」と同義です。

ここで純額というのは、勝った取引と負けた取引を足し合わせた後という意味です。勝率50%で利確と損切りの幅が同じなら、純額はゼロになります。表の値は「負け分を引いた後に残る額」なので、総取引額はこれよりずっと大きくなります。

元手に対する利回りで見る

同じ必要額を、元手に対する1日の利益率に直すと次のようになります。

元手1日 15,557円(手取300万)1日 31,114円(手取600万)1日 51,857円(手取1,000万)
1,000,000円1.56%3.11%5.19%
3,000,000円0.52%1.04%1.73%
10,000,000円0.16%0.31%0.52%

元手300万円で手取り600万円なら、**1立会日あたり1.04%**を複利なしで242日続ける計算です(単純合計で元手の251%)。元手1,000万円なら同じ金額が1日0.31%になります。必要な「腕」は目標額だけでは決まらず、元手で割った率で決まります。

回転数には制度上の上限がある

1日あたりの必要額を「回数で割る」とき、現物株には制度の制約があります。同一営業日・同一銘柄で、同じ資金を使って売買を繰り返す形は差金決済の禁止に触れる場合があり、証券会社側で買付余力が足りないものとして扱われます(立花証券の説明ページ)。

  • 現物で回転数を増やす → 資金量を増やす(銘柄や資金を分ける)
  • 資金を増やさずに回転数を増やす → 信用取引(一日信用取引など)を使う

後者は金利・貸株料と、追証という別のリスクが乗ります。「1日5回に分ける」という前提は、口座の種類によって成立しないことがあります。

時間割に沿った1日(固定ではない例)

ここは一次情報で決まる部分ではなく、上の時間割から作れる形の一例です。

時刻内容
8:00〜9:00気配と注文受付時間。前日の終値、寄り付き前の板を見る
9:00〜9:30寄り付き直後。1日の出来高が偏る時間帯(出来高とは)
9:30〜11:30前場の残り。指標が計算できるようになるのはこの時間帯から(移動平均線のデイトレ設定)
11:30〜12:30立会なし。前場の記録と後場の準備
12:30〜15:00後場
15:00〜15:30大引けまで。持ち越さないなら、ここで閉じる
15:30以降約定の記録。年間の損益は確定申告の対象(デイトレードの税金)

寄り付き直後に出来高が偏ることは別の記事で数値を扱っています。時間帯の選び方で1日の作業時間は変わりますが、立会時間330分という枠自体は変わりません。

検証していないこと

  • 上の表は割り算です。「1日311円の値幅を242日続けられるか」は検証していません。勝率・継続性・ドローダウンについては、この記事は何も言っていません
  • 平均年収は示していません。公的統計に項目がないためで、「低い」「高い」のどちらも主張していません
  • 元手に対する必要利益率(0.16%〜5.19%)は、負け分を引いた後の純額ベースです。総取引回数や必要な証拠金は含みません
  • 社会保険料・国民年金・住民税の均等割などは計算に入れていません。給与所得がない場合はこれらの扱いも変わりますが、金額は年度と自治体で変わるためここでは扱いません
  • 2026年の立会日数242日はJPX公表の休業日一覧から数えた値です。休業日一覧は祝日法の改正などで変更される場合があるとJPXが注記しています

まとめ

  • デイトレードの定義は「1日の取引時間中に売買を完結し翌日にポジションを持ちこさない取引手法」(野村證券)
  • 1日の枠は取引所が決めている。立会時間は前場150分+後場180分=330分、注文受付は8:00〜と12:05〜で合計415分
  • JPXの休業日一覧から数えた 2026年の立会日数は242日(平日261日 − 平日の休業日19日)。年間の立会時間は1,331時間
  • 「デイトレーダーの年収」は公的統計に項目がない。平均値を示す一次情報は存在しない
  • 手取り600万円を242日で割ると 1立会日あたり31,114円(税引前7,529,648円)=100株1回で値幅311円、5回に分けて1回62円。元手300万円なら1日1.04%
  • 現物株は差金決済の禁止があり、同じ資金での同一銘柄の回転には上限がある

この記事は制度と計算の説明で、特定の銘柄や売買手法、デイトレードを職業にすることを勧めるものではありません。上の数字は目標額を立会日数で割った算術の結果で、達成できることを示すものではありません。税金の具体的な扱いは国税庁の案内か税務署で確認してください。始め方はデイトレードのやり方・始め方にまとめています。

よくある質問

Q. デイトレーダーの1日は何時から何時までですか?

A. 東京証券取引所の売買立会時間は午前立会が9時から11時30分、午後立会が12時30分から15時30分です。注文の受付は午前立会が8時から、午後立会が12時5分から始まります(日本取引所グループ)。画面の前に座っている時間を注文受付時間で数えると1日415分、立会時間だけで数えると1日330分です。

Q. デイトレーダーの年収の平均はいくらですか?

A. 「デイトレーダーの年収」という項目は、公的統計にはありません。職業分類としての集計がなく、証券会社も顧客の損益を個人別に公表していないため、平均値を示す一次情報が存在しません。この記事では平均を推計する代わりに、手取り目標を2026年の立会日数242日で割って「1日あたり何円が必要か」を逆算する形で扱っています。

Q. 2026年の立会日数は何日ですか?

A. 242日です。日本取引所グループの「営業時間・休業日一覧」に載っている2026年の休業日(元日から1月3日、12月31日、国民の祝日および休日)のうち平日に当たるものは19日で、2026年の平日261日から引くと242日になります。月別では6月・7月・12月が22日で最も多く、2月が18日で最も少ないです。

Q. 手取り600万円を目指すなら1日いくら必要ですか?

A. 上場株式等の譲渡益は申告分離課税で税率20.315%なので、手取り600万円には税引前で7,529,648円の利益が必要です。これを立会日数242日で割ると1立会日あたり31,114円です。100株の売買1回で取るなら値幅311円、1日5回に分けるなら1回あたり62円の値幅に相当します。勝ちと負けが混ざる前の、純額での必要額です。

Q. デイトレードは現物株なら何回でも売買できますか?

A. 同じ資金で同じ銘柄を1日に何度も回転させる売買は、差金決済の禁止に触れる場合があります。証券会社の説明では、同一営業日・同一銘柄・同一資金での反復売買は受け付けられないか、買付余力が足りないものとして扱われます。回転数を増やすには資金を増やすか、一日信用取引などの信用取引を使うかに分かれます。

Q. 専業でやる場合、兼業と税金の扱いは変わりますか?

A. 上場株式等を特定口座や一般口座で売買して得た譲渡益は、専業か兼業かにかかわらず申告分離課税(20.315%)です。源泉徴収ありの特定口座なら申告不要にできます。給与所得がない場合は所得控除や社会保険の扱いが給与所得者と変わりますが、譲渡益そのものの税率は同じです。具体的な申告は国税庁の案内か税務署で確認してください。

出典・参考資料

「デイトレの始め方」のほかのガイド

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